高血圧の症状である頭痛はなぜ起こる?

高血圧を抱えている人はそうではない人と比べると頭痛を症状として生じやすいとされており、実際のところ高血圧の人の中には毎日頭痛で悩まされているというような人がかなり多くいます。
ただこの頭痛と言うのは非常にポピュラーな症状ではあるものの、その原因、仕組みについては今一つ解明されていないのが実情です。
そのため高血圧を抱えている人になぜ頭痛が起こりやすいのかということについても、確実とされるような理由はまだ無いのです。
とはいえここまでの研究で「おそらく原因だろう」とされることはいくつか明らかになっており、まず多いのが「脳の血管が拡張されることによって神経が刺激され、頭痛が生じる」ということです。
高血圧症状を抱える人は血圧を下げるために降圧剤などを服用することが一般的ですが、これを呑むと一時的に血圧は低下することになります。
しかし薬の効果が切れると血圧は再び元の水準に戻ってしまい、血圧が高くなることで血管が拡張されてしまうのです。
血管が拡張すると本来であれば刺激されないはずの神経が刺激され、それによって体が異常事態だと判断してシグナルとしての頭痛を生じるとされています。
またこの場合はそこまで問題にはなりませんが、これよりも重要なのが高血圧脳症です。
これは高血圧によって脳の血流が異常なまでに増大した結果、血管から血漿が染みでて脳にむくみを起こす病気です。
そうなると頭蓋骨内部の圧力も増加することになって強い痛みを生じます。
症状としては吐き気やおう吐などに加えてけいれん、意識障害などがあり、放置していると脳出血や腎不全、心不全により死に至るリスクもありますので、もしこうした症状が見られたというようであれば速やかに救急車を呼んで必要な処置を受けるようにしてください。

高血圧での頭痛を緩和する方法

高血圧が原因の頭痛は、あらゆるシーンで起ります。ここでは、起床時とお酒を飲みすぎた時に起こる高血圧による頭痛を見ていきます。
それぞれの原因と対処法は、次の通りです。
起床時に頭痛が起こるのは、副交感神経から交感神経に切り替わって、急に血流が良くなるためです。健康な人でも、急に交感神経が優位になると血圧が上がります。
起床時の頭痛への対処法は、ゆっくり起きるようにする、枕の高さを変える、です。
急に起きると交感神経の切り替えがうまくいかずに、頭痛が出る可能性が高くなります。布団のなかで暫くゆっくりして、徐々に起きるようにしましょう。
また、自分にあった枕を使ってないことが原因になることもあります。枕を新しく買っても良いですが、タオルやマットを何枚か重ねて自分の体にあった枕を作ると良いです。
2つ目は、お酒を飲みすぎた時です。適量ならば血管を広げて高血圧を一時的に改善させることができますが、飲みすぎは禁物です。お酒を飲みすぎると、先ほどの起床時の頭痛のように交感神経が活発になります。血流が良くなりすぎて神経にさわって頭痛が起こる可能性があります。
お酒を飲みすぎてしまった時には、水分を多めにとって脱水状態を防ぐことが重要です。血液中の水分が失われて詰まりやすくなるので、こまめに水分を補給しましょう。水やお茶よりもスポーツドリンクがおすすめです。
また、膨張して神経にさわっている血管を収縮させるために、後頭部を冷やすと良いです。首筋や額に、タオルに包んだ保冷剤を当てて冷やしてあげましょう。
健康な人でも起床時や飲酒時は血圧が上がりやすいですが、高血圧の人は普通の人よりも影響を受けやすいので注意しましょう。

高血圧が引き起こす脳の疾患

高血圧が引き起こす脳疾患には、脳出血、くも膜下出血、一時性脳虚血、脳梗塞、脳血管性認知症、などがあります。
脳出血は高血圧と深い関わりのある疾患です。分類するときにも、高血圧が原因(高血圧性脳内出血)かそれ以外(非高血圧性脳内出血)の2つに分類されるほどです。
死亡率が75%と高く、回復しても麻痺、寝たきり、認知症、などの重大な後遺症を残してしまう恐れがあります。脳出血の70%以上が高血圧によるものだと言われています。
くも膜下出血も、脳出血のひとつです。頭蓋骨の下には、クモの巣のような膜、くも膜があります。この下に脳があります。くも膜下出血は、くも膜と脳の間の血管に起こる脳出血です。血圧の上昇で脳に血液を送る血管が急に破れてしまうことで起こります。死亡率は50%で、再発の恐れがあります。
一時性脳虚血は、脳梗塞の前兆です。体の一部や半身に力が入らなくなる「脱力発作」が起こるのが特徴です。
脳梗塞にはいくつか種類があります。動脈硬化によって起こりやすいのが「アテローム血管性脳梗塞」です。年々患者が増えている病気で、太めの動脈がふさがってしまう病気です。「アテローム」というのは血液中の余分なコレステロールの塊のことです。
日本人の脳梗塞で多いのが、「ラクナ脳梗塞」です。アテローム血管性脳梗塞が太めの血管に起こるのに対して、こちらは細い血管に症状があらわれます。高齢者に多く見られる症状で、長期の高血圧によってリスクが高くなります。
以上までに見てきた脳血管の障害(脳卒中)で神経組織が壊れてしまうと、脳血管性認知症が起こることがあります。もっとも多い原因は、多発性ラクナ脳梗塞です。先ほど説明したラクナ脳梗塞が一度にたくさん起こることで起こります。
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